藁谷郁美研究室
Keio University
Shonan Fujisawa Campus
あらすじ
Übersicht
主人公のダン(Dan)は日本から来たジャーナリスト。パートナーのマリー(Marie)と一緒にドイツ葡萄畑の取材をはじめ、様々なワインと出会います。
Der japanische Journalist Dan hat mit seiner Partner Marie eine Reportage über deutsche Rebenhöfe begonnen. Während ihrer Reise in Deutschland werden sie sich auf viele nette Leute und Weinsorte treffen,
Wein Tipps
von Marie
Maries Tipp !
マリーのコーナー
ワインの豆知識
Der Weinberg
ぶどう畑を意味するder Weinbergは、der Wein「ワイン」とder Berg「山」の合成語です。モーゼルやライン川といった河川流域の山の斜面にはぶどう畑が良く見られます。急な斜面を使った畑の形態は、太陽の光と熱をできるだけ効率よく確保するため、ドイツぶどう栽培地の特徴です。Weinbergという言葉からその風景を連想することができますね。
Moselwein
Mosel(モーゼル)
モーゼル地域は、モーゼル川流域に広がるぶどう栽培地域です。支流のSaar川、Ruwer川も合わせて、Mosel-Saar-Ruwer(モーゼル・ザール・ルーヴァー)と呼んでいた時期もあります。この地域は、「ワインぶどう種の女王」とも呼ばれるRiesling(リースリング)を主に栽培しています。
香り高く、酸味のある辛口な白ワインが特徴です。
Das Weinanbaugebiet
ワイン生産用のぶどう栽培地域には、「モーゼル」「バーデン」など生産地名があります。モーゼルやライン川などの河川流域を中心に広がり、計13の生産地域に分けられています。これをWeinanbaugebiet(ワイン栽培地域)と呼びます。北ドイツ地域では日照時間が少なく、ぶどう栽培には向いていないようです。
Mittelrhein-Wein
Mittelrhein(ミッテルライン)
ライン川の流域に広がるワイン生産地域の1つです。
有名な場所として「龍の岩」を意味するDrachenfels(ドラッヘンフェルズ)という名の畑があります。ゲルマン時代の伝説、「ニーベルンゲンの歌」に竜退治のお話があり、ここで生産される赤ワインは別名でDrachenblut(ドラッヘンブルート)、つまり、「竜の血」と呼ばれています。
Wein des Monats
Kellnermesser
ソムリエナイフのことをドイツではKellnermesserです。Kellnerはレストランのお給仕をする人、Messerはナイフを意味します。キャップ(Kappe)を剥ぎ取るナイフ、スクリュー式のピン、そしてコルクを抜き取る部分がセットです。スクリュー式のピンだけで抜栓するものはKorkenzieherと言います。
Württemberg & Hessische Bergstraße
(ヴュッテンベルクとヘッシシェベルクストラッシェ)
Württemberg地方はライン川の支交流Neckar川流域とその支流域、ボーデン湖畔に位置し、ドイツでは珍しい赤ワインのTrollingerが主要品種です。Hessische Bergstraße地方では、Neckar・Rhein・Main川の間に挟まれており、ドイツで最も小さなワイン山地です。
Wüttemberger & Hessischer Wein
Weinlokal
ぶどう栽培される地域では、地元のワインと食事を楽しむレストランがたくさんあります。Weinlokal(ヴァインロカール)やWeinstubeはカジュアルで心地よいレストランです。Stubeは「小さな部屋」を意味します。Vinothekという呼び方はオーストリアに多いようです。他にもオーストリアにはHeurigeとい伝統的なワイン居酒屋もあります。
Pfälzer Wein
Pfalz (ファルツ)
Pfalz地方は南はフランスのアルザス地域と隣接し、ライン川沿いに至る一帯に位置します。白ワイン品種のRieslingの栽培面積が最も広い一方、ドイツでは珍しい赤ワインの最大生産地でもあります。ファルツ地域のWeinstraßeと呼ばれる一帯は収穫祭の時期に世界中から観光客が集まる名所です
Weinfarben
ドイツでは白ワイン (Weißwein)、赤ワイン (Rotwein)、そしてロゼワイン(Roséwein)が生産されています。「白」を意味するweiß、「赤色」のrot、薄赤色rosé(ロゼ)に分けられます。ドイツの赤ワインは近隣のフランスやイタリアと比べて色が薄くアルコール度が低いことが特徴です。発酵過程でぶどうの皮や柄を取り除くことで渋み成分のタンニンを抑えます。
Schwer & Leicht
形容詞のschwer (シュヴェア)とleicht (ライヒト)は、日常よく使う言葉です。「重い」「難しい」という時にはschwer、「軽い」「簡単」な時はleichtを用います。ところがワインの性格を描写する時には、これらの形容詞が独自の意味を発揮します。アルコール度数が高いものをschwer、低い場合はleichtです。日常表現が独自の意味を持つのは面白いですね。
Ahrwein
Nahewein
Traubenlese
「ぶどうを摘む」という意味の動詞はlesenは「読む」を意味するlesenと発音も綴りも全く同じです。ぶどうの収穫全体をさして、Traubenlese、あるいはWeinleseと呼びます。ぶどうの房を選別して摘むAuslese、収穫時期を遅らせるSpätlese、ぶどうの「粒」を選別して摘むBeerenausleseなどはラインラベルに表示されています。
Rheinhessenwein
der Rhein und die Mosel
ドイツの川は、名前に定冠詞を付けて呼びます。ライン川はder Rhein (男性)、モーゼル川はdie Mosel (女性)、ドナウ川はdie Donau (女性)、ネッカー川はder Neckar (男性)です。文法上の規則とはいっても、川によって男性と女性名詞のどちらかに分かれるので、「それ」と代名詞で呼ぶ時には、er「彼は」とsie「彼女は」という言い方になります。
Frankenwein
Ahr (アール)
Ahrはライン川に流れ込む支流の名前です。その流域、旧西ドイツの首都だったBonnの南方に広がる比較的小規模のワイン生産地域もこの名で呼ばれます。川幅は狭く、複数の谷間を貫くため、ぶどう畑は急斜面が多く、ドイツでは珍しい赤ワインの生産地で知られています。有名なホテルやワインレストランもあり、夏は観光客で賑わいます。
Nahe (ナーエ)
Naheはこの地を流れる川の名前に由来します。この川はライン川に繋がっており、モーゼル川とも近い位置にあります。中規模のぶどう栽培地域ですが、2018年度のWeinkönigin (ワインクィーン)が選出されています。栽培品種はRieslingが最も多く、赤ワイン品種のDronfelder(ドーンフェルダー)も少量生産されています。
Rheinhessen (ラインヘッセン)
ラインヘッセンは、ライン川とその支流Nahe川に囲まれた、土壌の豊かな地域です。面積では、ドイツ最大のワイン生産地で、Mainz (マインツ)、Bingen (ビンゲン)、Worms (ヴォルムス) などの都市が接しています。得意な品種はSilvaner (ジルヴァーナー)で、果実味とミネラルにあふれた白ワインです。
Franken (フランケン)
フランケンは、マイン川der Mainとその支流の流域に広がるぶどう栽培地域です。WürzburgやBambergなどは「ロマンチック街道」の観光地として有名です。フランケンワインはBacksbeutel (Bockは「ヤギ」+Beutel「袋」)と呼ばれるフラスコのような形のボトルが特徴です。この地域の伝統的品種はSIlvanerです。
Federweißer und Zwiebelkuchen
秋はFederweißerを楽しむ季節です。Federは「鳥の羽」、weißは「白」を意味し、発酵途中で白濁した状態を示すようです。果汁の糖分が分解されていないため、とても甘いのですが、Zwiebelkuchen (玉ねぎケーキケーキ)と組み合わせるのが風物詩です。
Saale-Unstrut
Winzer und Kellermeister
Winzerは「ワインを生産する人」であり、
ワイン用のブドウ畑 (der Weinberg) を持ち、ワインを生産する過程全体を担います。Kellermeisterは、ワインセラー (der Keller) の中で行われるワイン醸造過程全般を担う人のことを指します。酵母の調整や醸造発酵過程の管理、ブレンドの調整も行います。
Sächsische Wein
Saale-Unstrut (ザーレ・ウンストルート)
ザーレ川 (die Saale) とウンストルート川 (die Unstrut) の渓谷地域に位置するぶどう栽培地域です。周囲をハルツ山脈 (der Halz) とチューリンガー山地 (der Thüringer Wald) に囲まれています。大聖堂で有名なNaumburgやRotkäppchen Sektの生産で有名なFreyburgを抱え、ザクセンと並び重要な旧東ドイツのぶどう栽培地域です。
Sachsen (ザクセン)
エルベ川 (die Elbe)の流域に沿って広がるぶどう栽培地域です。有名な都市ではDresdenやMeißenがこの地域に位置します。エルツ山地を抱え、土地の高低差が大きく、ミネラル分の豊富な土壌に恵まれています。ただし生産量が少なく、ドイツ全体のワイン生産量の1%に満たないので、地元以外の地域で入手することは容易ではないようです。
4月号 April
Story:
ダンとマリーの旅はトリーアでワイナリーを営むシュミット一家への訪問から始まります。シュミットさんはワイン醸造家であり、モーゼルブドウ栽培者連盟の会長です。
Die Reise beginnt mit einem Besuch bei Familie Schmitt in Trier. Herr Schmitt ist Winzer und Kellermeister in einem Weingut an der Mosel.
6月号 Juni
Story:
ダンは8月にシュミットさんのワイナリーで行われるインターシップに招待されます。「ワインを収穫することは、ワインについて書くよりも重要」だそうです。
Dan wird zu einem Praktikum bei Herrn Schmitt im August eingeladen. "Trauben zu lesen ist wichtiger als über Wein zu schreiben."
8月号 August
Story:
ワイン女王と一緒に、プファルツ地方の旅がはじまります。ワインレストランで美味しいリースリングに出会います。
Dan und Marie besuchen ein Weinlokal mit der Weinkönigin, und finden einen schönen Riesling,
5月号 Mai
Story:
ダンとマリーはシュミットさんとシュミットさんの優しいお嬢さん、ミーナと出会います。最初はシュミットさんと一緒に辛口リースリングで乾杯です!
Dan und Marie treffen sich mit Herrn Schmitt und seiner netten Tochter Minna. Dan bekommt ein schönes Glas trockenen Riesling! Zum Wohl!
7月号 Juli
Story:
ダンとマリーは北に向かって旅を続けます。電車の中で、ラインガウ地方出身のワイン女王と出会います。
Dan und Marie müssen weiter nach Norden fahren. Auf dem Weg lernen sie im Zug eine Weinkönigin aus dem Rheingau kennen.
9月号 September
Story:
ザクセン地方にあるマイセンに行きます。そこでは、ワイン生産者組合代表のヴィースマン氏と出会います。けれども、ミーナを忘れられないダン。取材の後、再びトリーアに向かいます。ブドウ収穫を手伝うために、シュミットさん一家と再会します。
Dan und Marie besuchen Meißen in Sachsen. Dort treffen sie Herrn Wiesmann, den Geschäftsführer der Winzergenossenschaft. Am Ende, kann Dan Minna aber nicht vergessen. Dan und Marie fahren wieder nach Trier und besuchen Familie Schmitt um bei der Ernte zu helfen...